• 内田明子

おもてなしのヒントは、日常の中にこそ溢れている

10月も残すところあとわずか。

金木犀の香りが薄れ始めたころ、毎年決まってLUPICIA(ルピシア)の栗の緑茶を買いに行きます。

秋の訪れを知らせる香りにもう少し酔いしれていたいのに、願い空しく消えてしまう。

その続きを感じたくて、いつしか栗の緑茶を楽しむようになりました。

金木犀の余韻として。

私にとってこの時期のラストノート。

香りが呼び起こす記憶は、深い潜在意識に繋がっている気がします。

何気ない日常の中にこそ、ドラマはあり、その時々の出逢いや掛けてもらった言葉が、自分の在り方を形作ってくれる。

実は、2年前の今日、横浜から大阪に引っ越してきました。

そんな人生の節目を思い出しながら、大好きな町横浜で、とても影響を与えてくださった方のことを書かせていただきます。

 

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「おもてなし」の大切なポイント

「おもてなし」という言葉をここ近年よく耳にするようになりました。

誰しも一度は使ったことがある単語ではないでしょうか。

「おもてなし」の語源は、「表裏がない」とか「モノをもって成し遂げる」などとも言われています。

以前ブログにも書かせていただいた「一期一会」「主客一体」等、茶道の心得とも深く関係する、相手への心遣いを示す言葉だと思います。

誰にでも同じではなく、「どうしたらその方に喜んでいただけるか、満足感を感じていただけるか」を常に考えて行動すること。

 ポイントは、気付かれないほどさり気なく。 

これが本来のおもてなしの意味なのかもしれない。

そう感じさせてくれたのは、仕事帰りにいつも立ち寄っていたコンビニの店長さんでした。

大切に保管してくださったレシートと、その心遣い

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2012年4月~2014年10月までの2年半、仕事の都合で横浜に住んでいました。

憧れの町、横浜みなとみらい。

洗練された都会の魅力と美しい景観、少し足を延ばせば異国情緒溢れる港町の歴史を感じられる場所で過せた時間は、五感を通し多くの気付きを与えてくれました。

とは言え、激務が続く中「休みの日に何がしたい?」と聞かれたら、「寝たいです」と即答してしまうような生活をしていたなぁと懐かしく当時が思い出されます。

夜遅い仕事の時は、家の近くにあるコンビニに寄り、夜食と缶ビール、翌日の朝食を買うというお決まりパターン。

翌日休みであればお昼まで寝ていることが多かったので、朝食は昼食になってしまうわけですが(笑)

ある日、驚いた出来事がありました。

深夜0時半、いつものようにコンビニで買い物をしお会計をしていた時です。

「あ、一週間前、買ったもの全部忘れちゃったでしょう!! 良かった、また来てくれて。レシートとってたのよ」

と言って、店長さんがその時支払った代金を返してくださったのです。

一週間前を思い出してみる…。

確かに、「昨日買ったはずのものがないかも」と部屋を探した記憶はあるものの、「多分買ってなかったんだ」とあっさり解決させていました。

そのことを話し、「置き忘れたのは私が悪いので…」と受け取るのを拒否したのですが

「すぐに気付いてあげれなかったのはこちらの責任でもあるから。パンとコーヒー、賞味期限があるから処分させてもらったんだけど、また立ち寄ってくれて本当に良かった。朝、お腹すいたでしょ(笑)」と爽やかに答えてくださいました。

いそがしい中でも、利用客を思いやるそのご対応、なかなかできることではないですよね。

書きながら、改めて感謝が込み上げてきます。

 レジでの会話に学ぶ、お客さまの心を掴む言葉掛け

その日から、私は店長さん(かなりのおじ様です)のファンとなり、コンビニに通うのが楽しみになりました。

店長さんが他のお客さまに掛けている言葉、スタッフに掛けている言葉。

優しくて温かくて、「大切にされている」と感じられる前向きな言葉ばかり。

私がフライトを降り、スケジュール運用者としての仕事を始めたばかりの頃、「失敗ばかりして、毎日落ち込みます」と打ち明けたことがありました。

「社員を信じ、新しい事に挑戦させてくれる、チャンスを与えてくれる本当にいい会社だね。はじめの一歩は誰にでもあるから。きっと、今がんばっていることが自信に繋がると思うよ」

これ、レジでの会話です^^;

 出来事の捉え方や発想を少し変えるだけで、感情は選べることを何度も実感させてくださいました。 

私はこういう人になりたい。

店長さんに会うたびに、自分が在りたい姿を描かせてもらえたこと、出逢えたご縁に感謝しています。

そのコンビニは、都市計画に伴い私が引っ越した半年後に更地になりました。

今はどちらにいらっしゃるかわかりませんが、サークルKを見掛けたら思わず立ち寄ってしまいます(宣伝しておこう♪)

店長さん、元気で幸せでいてほしいな。

おもてなしのヒントは日常にこそ溢れている

読書が好きな私は、今でもおもてなしについての本や、伝え方の本等をよく読みます。

新たな視点を取り入れ、常に「よりよくするためには」と考え実践することは、接客者にとってとても大切な事。

でも、もっと大切な事があると思うのです。

生活をする中で、自分に向けられている「思いやり」はたくさんあります。

それに気付くか気付かないかは自分次第。

もし「あ、私のために… ありがたいな…」そう感じることがあるとしたら、その思いを大切に温めてください。

そして日常の中でその恩を送ること。

電車の中でも、居酒屋でも、例え知らない誰かだとしても。

意識してそうすることが、いつしか習慣となり、真のおもてなしに繋がると私は信じています。

 ポイントは、気付かれないほどさり気なく。 

きっと、変化に気付くことがあると思いますよ(^_-)

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この記事を書いた人

内田 明子

15年半の客室乗務員生活の中で得た、人と信頼関係を築くうえで大切なこと。自分を信じる心の育て方。お客さまとのエピソードや、部下・上司とのエピソード、時には夫婦のエピソードを交えながら人間関係がうまくいく秘訣を伝えていきます。

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